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4. ドイツ便り Nummer 4

世界市民社会のための地球環境政策シンクタンク
- ドイツ連邦政府最高政策機関WBGUの役割
(大石りら、ISEPドイツ駐在研究員)

自然エネルギー2004ボン国際会議の本会議の様子を会議場の二階ギャラリーから
NGOのオブザーバーらとともに静かに見守るWBGUのメンバーの姿がずっと見受け
られた。ドイツ連邦政府の環境政策に関わる最高政策機関は、SRUとWBGUであ
る。SRUは1971年に初めて創設された連邦政府の“環境問題に関する専門家委員
会”である。それに対して、WBGU -“地球環境変化に関する連邦政府科学評議
会”(Wissenschaftlicher Beirat der Bundesregierung Globale
Umweltveraenderung)-は1992年にブラジルのリオで開かれた地球サミットを契
機に設立された最高政策機関である。WBGUは、連邦文部科学省と連邦環境省の両
方に属する政策機関であるが、近年では「人間の安全保障と環境」を基本方針と
する経済協力省(経済産業省とはまた異なる独立省庁)との結びつきも深まりつ
つある。

SRUがドイツ国内における環境政策と環境状態の分析に重点を置いているのに対
して、WBGUは地球全体の環境変化とその影響を生態学的、社会的、経済的文脈に
おいて分析することを主眼としている。

重要なことは、SRUもWBGUも共に政府や省庁の閉じられた最高政策機関などでは
なく、開かれた最高政策機関として、市民的公共における議論につねに貢献する
ことをその重要な役割としていることである。それゆえに、これらの政策機関が
まとめあげた報告書、特別意見書、政策ペーパーはすべて「メンバーが時間をか
けて議論に議論を重ねた末に専門的知識を持たない市民にもわかりやすい表現を
用いて説明を行うことをつねに心がける」(WBGUの広報担当者)ことを重視して
いる。SRUの場合、ドイツ語で書かれたものが中心だが、WBGUによってまとめあ
げられた1993年以降の報告書、特別報告書、政策ペーパーはすべてドイツ語版だ
けではなく、英語版も準備されている。それらは、国際機関や世界各国の政府や
地方自治体の環境政策にも影響を与えている。また、そのことによってWBGUのグ
ローバル・ナショナル・ローカルを結ぶ巨大ネットワークが構築されている。
WBGUのホームページから、すべてダウンロード可能である。
(http://www.wbgu.de 年次毎に異なるテーマを扱う報告書の完全版のほうは400
頁 - 600頁と少々重たいのでダウンロードに時間がかかるので要注意。)

また、今年六月に開かれた『自然エネルギー2004 ボン国際会議』以降の発展に
興味を持っておられる方にとってWBGU の「Policy Papers 3 Renewable
Energies for Sustainable Development: Impulses for Renewables 2004」は必
読文献である。ボン国際会議以降の最終目標として、世界エネルギー憲章や国連
内部にInternational Sustainable Energy Agency (ISEA)を新しく創設すること
の重要性が唱えられている。また、『持続可能なエネルギーシステムに向け
て』(2003年度のReport “Toward Sustainable Energy Systems”)『京都議定
書を越えて』(2003年度のSpecial Report “Kyoto and Beyond”)なども自然エ
ネルギー促進に関心を持つ人にとっては必読文献であるので、是非とも読破して
エンパワーメントすることをお勧めする。

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