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4. ドイツ便り Nummer 2 “市民社会をファイナンスすること”
 (大石りら、ISEPドイツ駐在研究員)

今月13日に欧州連合(EU)加盟25ヶ国で欧州議会選挙が行なわれたが、ドイツに
おける緑の党/90年連合は集計によると得票率は全体の11、9%を占めて(五年前
の選挙と比べて5%増)大躍進した。地区別の最高得票率では、52%に達してい
るところすらあった。(ベルリン‐クロイツベルク地区)ヨーロッパ各国の与党
がほとんど敗北している今回の欧州選挙のなかで異例である。今月初めにボンで
開かれたRenewables 2004がドイツのメディア報道の注目を四日間にわたって集
中的に浴びて、その追い風になったことは言うまでもない。最大野党のCDU/CSU
の首脳部がまるでボン会議の成功を嫉むかのように原発新規建設計画案を持ち出
しても、ドイツの法的現実または経済的現実から見て、それはもうすでに不可能
である。そしてまた、各アンケート調査の結果をみても、七割前後の人々が原子
力エネルギーの推進に反対してエネルギー転換に賛成している以上、市民の合意
無しに再びエネルギー政策の転換を行うことはきわめて難しい。

緑の党、正式には「緑の人々」は、今年、全国組織結成25周年を迎える。日本に
おいては政党法自体が存在せず、政党法の制定は結社の自由を侵害するという考
え方がつねに主流であるが、ドイツでは政党法の第一条第二項に政党というもの
の義務が明確に定義されている。政党の義務とは、「政党は世論の形成に影響を
及ぼし、政治教育を振興し、かつ、深化させ、市民の政治的活動への積極的参加
を推進し、公的責任を担う有能な市民を育成すること」である。

ドイツの政党はこの政党法にさだめられた義務を実現するためにそれぞれの「基
金」を設立して、ありとあらゆる政治的・社会的・文化的テーマについて講演や
シンポジウムや国際会議などを開いて、市民の誰もが自由に参加して自由に議論
を交わすことが出来る場を創出している。この「基金」は、国内の研究プロジェ
クトや市民プロジェクトを経済的に支援するだけではなく、海外のさまざまな市
民プロジェクトの経済的支援も行っている。緑の党の「ハインリッヒ・ベル基
金」は、現在60カ国の130の市民プロジェクトを支えている。そのなかにはもち
ろん、発展途上国の貧困撲滅を目的とした再生可能エネルギー促進に関連するプ
ロジェクトがいくつか含まれていることはいうまでもない。

ドイツにおいては、選挙資金は政治家個人が負担すべきものではなく、各政党が
負担するのが常識であるということも最後に付け加えておく。

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