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6.エネルギーとお金(村上芽、日本総合研究所)

自然エネルギー2004の中で、私は「持続可能なエネルギー・金融イニシャティ
ブ」会議を中心に、自然エネルギー設備投資に関係の深い諸機関の報告や意見を
聞いたり、意見交換を行ったりした。(私自身は、以前銀行のプロジェクトファ
イナンス部で廃棄物、バイオマス、風力発電に関する業務を担当していたため、
インフラストラクチャーファイナンスをはじめとする一部の議題は非常に馴染み
があった。)会議の内容については「SEEN号外No.3」に譲り、ここでは「エネル
ギーとお金(金融)」について感じていることを一言まとめたい。

金融は、基本的に儲かる事業があればそれについていく、という性質のものだ。
例えば日本の金融機関の海外進出で考えれば、先に銀行の支店ができるのではな
く、通常はやはり日系の企業の進出があることが金融機関の進出のきっかけにな
る。また、特に融資業務は、預金などで集めた資金を元に行われるものであるた
め、事業収入の変動リスクが大きいことは容認されにくいため、リスクの小さ
い、言い換えれば儲かりそうな事業にお金を貸すことになる。(このため、銀行
は日が照ると傘を差し出すなどといわれるのだろう。)こう考えると、自然エネ
ルギー事業が儲かることが認識されればお金はほぼ自動的に生み出されると考え
てもよい。

しかし、「エネルギーとお金」という2つのものについて考えてみると、ただ手
に入るか・入らないか、儲かるか・儲からないか、ということではなく「どんな
エネルギーなのか」「どんなお金なのか」ということが、急速に注目されはじめ
ている。どちらも、これまでは?誰にとっても必要で、?使い手にとっては色が
なく、?たくさん使うことが豊かさの象徴的だった、という共通の性質があった
のではないだろうか。しかし、量的制約、質に対する意識、効率的利用に関する
意識が高まってきており、「環境」は1つの重要な切り口であるが、それを含め
て大きな価値観の変化の中心部分にあるように思う。

会議に参加したベンチャー投資機関のある報告者の、「トラディショナルな機関
では自然エネルギーはリスク・リターンの観点から扱いにくい。しかし、オルタ
ナティブな機関やファンドマネジャーが出現しつつあり、自分もそのひとりであ
る」という言葉が印象に残った。このような機関や、開発金融NPOと呼べるよう
な機関の登場は、「自然エネルギーが儲かる(リスク・リターンがバランスす
る)事業になってほしい」という大多数の金融機関の「普通の」意見に加え、儲
かる事業の単なる後追いではない金融機関からの「エネルギーとお金」を切り口
にした世界へのメッセージであり、今後一層注目されるところだと感じた。(も
ちろん、繰り返しだが自然エネルギーを「儲かる」事業にするという社会的な合
意が極めて重要なのであるが。)

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