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5. ソーラー・ジェネレーションとして(笹川桃代、ISEP研究員)

自然エネルギー2004本会議に対する様々な報告・評価等は他の報告者に譲り
(?)、今回国際会議初参加であった筆者の個人的な感想として印象に残った以
下の2点についてみなさんと共有させていただきたい。

<< 会議レセプションにみる民主性 >>

私がこの会議に参加して非常に驚いたのは、会議開催期間を通じて、会議主催者
の関係者(たとえば、ボン市長、大臣等)によるレセプションの開催方式につい
てである。こうしたレセプションには(一部を除いて)基本的に会議の参加者で
あれば、閣僚級の政府の代表団であろうと、オブザーバーとして参加したNGOや
学生であっても分け隔てなく参加できる。本会議の場においては、代表
(DELEGATE)以外は本会議場一階席に入れないというオブザーバーとの便宜上の
区別はあったが、レセプションにはそういったものがまったくない。

会議も大詰めとなる3日目の夜にライン河を望むホテルで開催されたのは、環境
大臣トリティンによるレセプションである。その日は政治宣言の内容について、
各国代表がそれぞれの思惑でドラフトの内容の問題点や修正を求める回答が続
き、緊張した雰囲気での議論が続いていた。その日の本会議終了時に女性経済交
流大臣はレセプションの開催を以下のように案内した。「今日はたくさんの議論
をしました。会議はまだ明日に続きます。しかし、今夜はレセプションで大いに
語り親睦を深め合い、楽しいひと時を過ごしましょう。費用は全部トリティンが
払ってくれるので、ご心配は要りません」

会場には、トリティン大臣、Wieczorek-Zeul経済交流大臣をはじめとする各国の
大使や政治家をはじめ、ビジネスセクター、NGOや学生などの様々な立場の人が
一同に介し、お互いの親睦を深めることができた(・・これは日本ではありえる
のだろうか??)。こうした公平・民主的な(?)レセプションの運営に私は非
常に感銘を受けた。

<< 自然エネルギーは様々な問題解決のツール >>

「自然エネルギーは ?気候変動問題解決に役立つ、?エネルギーへのアクセス
を持っていない途上国の人々に対して今後それを可能にする唯一の手段である、
?新しい産業と雇用を生み出す、?石油の輸入に依存しない自立したエネルギー
供給手段である、?貧困の削減に役立つ、?(途上国)女性の社会的地位改善に
役立つ、?平和をもたらす(テロリストの対称にならない)・・」等、本会議で
は、このように自然エネルギーの優位性が非常に多面的に捉えられ、それが会場
全体のコンセンサスとなっていた(議論の焦点は、その土台に立った上でもっと
細部にある)。

日本では、自然エネルギーは、「エネルギー供給」の一手段として狭義に捉えら
れ、エネルギー間の技術的比較対象にとなり、自然エネルギーをめぐる議論への
参加者もエネルギー・環境等の非常に狭い業界の人にとどまっている印象を受け
る。一方、世界では、自然エネルギーを様々な問題を解決する手段としてここま
で広いコンセンサスがすでに得られており、これに非常に感銘を受けたと同時に
日本での議論の遅れと狭さを痛感させられるものであった。特に欧州での開催と
いうこともあり、アフリカ各国からの非常に多くの代表団が来場しており、自然
エネルギーが貧困撲滅やジェンダーなどの問題と結び付けられて語られている際
には、会場は「環境」というより「開発」会議の様相を呈している。

自然エネルギーを多面的に見た場合、それに関連するステークホルダーの構成も
非常に幅広いものとなる。日本での自然エネルギー政策に関する議論の参加者は
非常に狭く、いわゆるエネルギー業界内にとどまっている。今後もっと議論を多
分野にわたって喚起していく必要性と有効性を感じた。今後の日本での自然エネ
ルギー普及の戦略として生かしていきたい。

以上、非常に雑駁であるが、全体を通じて印象に残った点2つについて紹介させ
ていただいた。ボン会議を通じての最大の収穫は、日本の常識が世界の非常識で
あり、自然エネルギーをめぐる議論から日本が非常に乗り遅れていることを実感
できた点であったような気がする。ますますソーラー・ジェネレーションとし
て、今後とも鋭意邁進していく決意を新たにさせられるボン会議への参加であっ
た。

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