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2. 欧州に見る再生可能エネルギー促進のための国際的取り組み

環境エネルギー政策研究所 研究員 中島正明

 今、欧州では再生可能エネルギー促進の動きがまたさらに新たな
顔を覗かせようとしている。

 事の発端は、昨年開催されたヨハネスブルグサミット。各国政府は、
1992年の地球サミット以降の取り組みの進捗状況を見直し、環境保
全を含めた本当の意味での今後の取り組みの方向性を定めるため
に南アフリカ、ヨハネスブルグに集結した。

 しかし、会議アウトプットの柱であった「ヨハネスブルグ実施文書」に
盛り込まれた再生可能エネルギー促進に関する約束は、極めて消極
的かつ後退ともなりえるものとなってしまった。これは、米国、日本、
OPEC諸国などの強硬な反対があったためである。交渉の過程で、
島国の連合である小島嶼国連合、中米諸国、そして欧州連合などは、
再生可能エネルギーの定義などは問題ではあったものの、時限を伴
った世界的な数値目標の導入を呼びかけていた。

 そして、このヨハネスブルグサミットでは、もうひとつの取り組みがあ
った。これは、タイプIIパートナーシップと称されるものである。様々な
関係者が連携してイニシアチブを起こしていこうというもので、この取
り組みが引き継がれて、現在欧州で活発化している再生可能エネル
ギー促進のためのイニシアチブに発展している。

 欧州で世界の国々を巻き込んで同時進行しているタイプIIのイニシ
アチブは、再生可能エネルギーの分野では、大きく現在3つに分ける
ことができる。一つ目は、欧州委員会主導のJREC(ヨハネスブルグ
再生可能エネルギー連合)。これは、欧州連合の呼びかけにより、
ヨハネスブルグサミットで数値目標の導入を呼びかけた国々が、その
流れを継続しているものである。そして、二つ目は、英政府主導の
REEEP(再生可能エネルギーとエネルギー効率のためのパートナー
シップ)。これは、再生可能エネルギー普及活動のための様々な関
係者をつなぐ調整役として機能することとされており、数々の地域会
合や、コンサルテーションなどを経て活動計画などを策定し、今年10
月に正式に始動する予定である。

 三つ目は、今回の3つの取り組みの節目となる国際会議の開催を
来年6月を企画しているドイツのイニシアチブである。上記のJRECや
REEEPも、同時進行ながら大きく関わってくることになる。実際の会議
の成果として何が達成されるのかは明確ではないが、プロジェクト実
施のための効果的なファイナンスや市場の活用、また国内政策など
も協議され、新たなイニシアチブの創設や、世界的あるいは地域での
数値目標や時限の合意がなされる可能性もある。また、この国際会
議の直前には、再生可能エネルギーのための世界協議会(WCRE)
とユーロソーラーによる、第2回再生可能エネルギーフォーラムが開
催される。ここでは、NGOでの議論が行われ、再生可能エネルギー
のための世界憲章が採択される予定となっている。

 このように、欧州では世界を巻き込んで再生可能エネルギー導入
促進の動きが活発化している。この国際的な動きに逆行する政策を
もって、自然エネルギーの導入を遅らせている日本も、このプロセス
に参画している。日本政府は来年6月のドイツ会議には、一体どのよ
うな目的や立場で参加をするのだろうか。ヨハネスブルグサミットの
二の舞は避けていただきたいものである。

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