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3.上関原発の建設中止へ、いよいよ正念場のとき
                       竹村英明(ISEP顧問)

 山口県の上関原発をめぐる動きが激しくなっている。昨年山口県知事が建設
予定地の埋め立て許可を出してから、現地の緊迫の度合いは高くなった。そし
て今年11月、名古屋で生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)
が開かれている最中に、中国電力が埋め立て工事のための台船を現地に入れた
ことで、緊張はピークに達した。
 建設予定地である上関半島先端の田ノ浦は、瀬戸内海に残された貴重な生物
多様性の宝庫である。その宝庫をCOP10の真っ最中に破壊しようという大
胆な行動に中国電力は出た。それに対し多くの人が反応した。COP10に集
まっていた各国NPOにこの暴挙は一気に伝わったし、広河隆一さんの呼びか
けで160人を超えるジャーナリスト・言論文化人が埋め立て中止を求める緊
急声明を上げた。写真家の中村征夫氏や映画監督の山田洋次氏など、著名な方々
も名を連ねている。
 田ノ浦現地では祝島の漁師さんたちを中心にした24時間体制の抗議行動が
続けられ、緊張が一気に高まったときに、中国電力がチャーターした台船3隻
のうち1隻が座礁、結果的に埋め立て工事は中止された。この原因は抗議活動
によるものではなく、単なるケアレスミスである。
 六ヶ所村の再処理工場、福井県のもんじゅ、東海地震の震源地にある浜岡原
発など人々の注目を集めている施設に比べて、瀬戸内海に新規立地されようと
している上関原発への注目度は低かった。しかし、既存原発の敷地内ではない
新たな地点への立地という点では十数年ぶりのことになる。28年の間、設置を
止めて来たこの原発建設が中止となれば、新規立地は日本では不可能という大
きな流れが定着するだろう。
 そんな上関原発を止めるために、遠く離れた首都圏でも多くの人に知らせ、
政策決定権者である国会議員に知らせようという活動がはじまっている。11
月25日には、ジャーナリスト・言論文化人の声明を国会議員に伝える報告集
会が開かれ、国会関係者以外に約90名が集まった。この集会にはISEPも
共催し、ちょうどドイツから来日していたルッツ・メッツ博士の講演も行った。
上関原発を止めようと集まった皆さんに「ドイツの元気」を配れたのではない
かと思う。
 11月27日には「上関原発どうするネット」主催の「祝島のこころみ-原
発反対から、海とともに生きる自立した島へ-」が、東京新宿で開催された。
少しずつ、静かに、上関原発を止めようという人々のうねりがはじまっている。
私たちは急坂の峠道にさしかかっているのだろう。苦しいが、胸突き八丁の坂
を越えると大きな空が広がっている。そのためには、もっともっと多くの人に
「上関(かみのせき)」と「祝島(いわいしま)」を知ってもらう努力をしたい。

 建設予定地の貴重な自然については、下記の「上関原発どうするネット」の
ページを覗いていただきたい。11月27日の山下博由さん(日本生態学会)
の話が聞ける。
http://www.ustream.tv/channel/dousuru-net

                       竹村英明(ISEP顧問)
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