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4.ISEP共催サイドイベント報告(小圷一久、ISEP研究員)

会議2日目、国際的に活動を展開している政策系の研究機関が集まり、各国の自
然エネルギー政策の「現場」における課題やこれからの政策の方向性について、
シンポジウム形式のサイドイベントが行われた。ワールドウォッチ研究所(米
国)、ジャーマンウォッチ(独)、エネルギー資源研究所、TERI(インド)、そ
して、環境エネルギー政策研究所(ISEP)による共催イベントである。

ISEPからは、飯田所長が出席し、日本の自然エネルギー政策(特に太陽光発電と
風力発電)の現状と課題について意見を交換した。司会は、ワールドウォッチ研
究所からクリストファー・フラビンとジャーマンウォッチのクラウス・ミルケで
ある。

話題の中心はやはり、なぜドイツが風力発電に成功したのか、その政治経済的な
要因は何であったのかという議論である。それに関して、ドイツ連邦議員のレイ
ンハード・ロスケ氏は、大きく分けて2つの要因があったと分析している。つま
り、1)政治的な合意形成の確立と、2)様々な企業や期間の協力関係の構築であ
る。政治による合意形成は自然エネルギーの市場に参加をしようと考える、企業
への信頼を生み、そして市場が整うにつれ、経済的な利益も確保されるようにな
る。この点で、ドイツは一歩先に進んでいる。まさにこの会議の開催自体がその
証左であると。

では、なぜ日本は太陽光発電に成功したのか?司会のクリストファー・フラビン
氏に問いかけられたのに対し、飯田所長による解答は「偶然」(by chance)と
いうことであった。つまり、自然エネルギーの促進に不可欠な要素である、固定
価格の買い取り制度が、太陽光発電の「余剰電力購入制度」により確立され、そ
こに政府によるサンシャイン計画などの政治的な目標設定が相まって、“意図せ
ざる”自然エネルギー買い取り制度が今日の太陽光発電設備容量世界1位という
現状を生み出したとコメントした。

折しも、日本政府による長期エネルギー需給見通しの改正が進められているのに
伴い、政府による見通しと政治的なコミットメントが求められている。ドイツで
の経験が教えることは、まず自然エネルギー促進に対する明確な意志表明を確立
する努力を続け、それが、多様な主体による社会的な合意へ向けた動きへとつな
げることが、日本の自然エネルギー政策に最も必要な要素であろう。そのための
場として、今回の会議の行方に注目したい。

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