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5.「ベルリンの風」第0回─ベルリンに着いて
                       山下紀明(ISEP研究員)

 6月1日にベルリンに到着し、まずは生活の準備を進めています。現地での
住民登録と長期滞在許可の取得、ベルリン自由大学(FU)への学籍登録とと
もに、携帯電話や生活用品の購入、日々の食材の購入などドイツ語辞書と英語
での質問を頼りに進めています。初めての留学のため、慣れないことがたくさ
んありますが、その分多くの刺激をすでに受けています。スーパーに行けば、
有機栽培の食品(BIO)がごく普通に並んでいることや、BIO専門のスー
パーを多く見かけることもその一つです。
 都市が東西陣営に分断されていたという特異な歴史を持つベルリンだからこ
そ見えてくる風景もあります。旧西側は、自由主義のショーケースとしての意
味を持っており、今でも緑が多い高級市街地でありながらも東西統一後は活力
が低下。一方、旧東側は再開発の優遇政策もあり、学生や若いカップルが移住
して活気にあふれていることなど、本で仕入れた情報を体感しています。もち
ろん本ではわからない意外な発見もあります。高級住宅地の並ぶ旧西側に多い
と思っていたBIO専門のスーパーが、実は若くて意識の高い世代が増えてい
る旧東側に多くあることもその一つです。
 もちろん環境エネルギー政策に関連する情報もすでに幾つか見つけています。
バス停の屋根部分に太陽光発電が設置されていたり、2008年からはケルン、ハ
ノーファーと並んでドイツでも最も早く環境ゾーン(Umweltzone)による中心
市街地への古い自動車の流入制限を導入していたり、ベルリン独自の取組みと
ドイツ全般の取組みの両方が散見されます。
 これから約10ヶ月間ベルリンに滞在し、FUの環境政策研究所で学んだこ
と、ドイツの制度や政治の最新動向、ハンブルクやスペインなどへの調査を通
じて得た情報、ドイツから見た日本などについて皆様にお伝えしていきます。
文献や特定のフィルターを通して日本に入ってくる情報からでは分からない様
々なこと、当たり前のこととして特別には語られない空気感のようなものの2
点を意識して伝えられればと思います。例えばドイツや欧州の参考とすべき制
度の土台や裏側にあるもの、一方で制度の問題点として紹介される部分の本当
のところなどです。
 前回のSEENで書いたこれから行うべき3つのもの(0を1にする創造の
力を鍛えること、環境エネルギー政策についての世界的な最先端の知のコミュ
ニティに入っていくこと、ISEPのデータベースや成果を社会に使える形で
出していくこと)を念頭に、あっという間に終わってしまうであろう10か月
の滞在を有意義なものにしていきたいと思います。

 ※タイトル「ベルリンの風」は、ベルリンフィルハーモニーが野外音楽祭の
最後に演奏する有名な行進曲から取っています。

                      山下紀明(ISEP研究員)
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