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5.「ゼロ」を「1」にする仕組みづくり
                    山下紀明(ISEP主任研究員)

 在学中の9ヶ月間のインターンを経て2005年春に大学院を卒業後、研究
員としてISEPに加わり、5年が経ちました。この度、5月末から今年度い
っぱいまでドイツのベルリン自由大学環境政策研究所(FFU)にて長期の研
究留学へ向かうこととなりました。2011年4月からはISEPでの活動に
戻りますが、今回は中間まとめのような形で、この5年間で見えてきたものに
ついて記しておきたいと思います。

 これまでの中心的な業務としては、自治体との政策作り・ネットワークづく
りと地域での実践を進め、研究にもまとめてきました。同時に国への政策提言
や国際的な動向・交渉なども見つつ、研究会やシンポジウム等の企画・運営、
インターン・ボランティアとの恊働など、ISEPの行う多様な業務のほぼ全
てに何らかの形で関わってきました。

 定められたルールや手続きの中で事業を進めていく通常のビジネスとは異な
り、社会の枠組みそのものを変え、持続可能な社会に向けて働きかけていくと
いう貴重な体験を、多くの皆様のご協力を得ながら進められたことは大きな財
産となっています。ISEPの重要な社会的役割として、進めるべきモノや仕
組みが世の中に全く何も無い「ゼロ」の状態から、仕組みやルールを作り上げ
「1」 とし、将来の10や100の発展につなげていくということが挙げられ
ます。そうした取り組みの中で政治や省庁、業界の動向、自治体の力、NGO
の力など、様々なことについて身を以て学ぶことができました。一方で「現実
社会の変わらなさ、難しさ」も常に感じていました。これらのこと全てを今後
の研究にも反映し、机上の空論に陥らぬよう現実を見据えた方策を追求してい
きます。

 現在、これから取り組むべきこととして、3点を考えております。まず政策
作りについては、現状を整理することや誰かが出したアイデアを形に落とし込
む経験は多く積みましたが、新たな政策を作り出すという本当に始めの部分で
の貢献はまだまだ少ないため、自らそういうものを作り出せるようになること。
次に、この分野についての世界的な最先端の知のコミュニティに入っていくこ
と。最後にISEPのデータベースや成果を社会に使える形で出していくこと
です。

 振り返って見れば、日本の環境エネルギー政策にとって非常に大きな動きの
合った5年間であり、ISEPを通じて何らかの貢献はできたのではないかと
考えています。一方で、今は温暖化対策基本法や固定価格買取制度の詳細など、
注視していかなければならないことが多い非常に大事な時期です。この時期に
日本を離れることには一抹の不安もございますが、今後、より大きな貢献がで
きるように精一杯現地での体験を得てきたいと思います。

 この間、内部のスタッフはもちろん、先進的な自治体の方々、関係業界の方々、
大学の先生方など多くの人々との出会いとご協力により育てていただきました。
加えてISEPに熱意を持って来ていただけるインターン・ボランティアの皆
様に支えていただき、多くのイベントや成果物を作ってきました。この場を借
りて皆様に感謝いたします。

 ドイツでは、自然エネルギーの先進国と研究者のコミュニティに直に触れ、
知識と経験を積むとともに、引き続き先進的な自治体の環境政策について調べ
ていきます。その様子については、SEENなどでご紹介していきますので、
今後ともよろしくお願いいたします。

                    山下紀明(ISEP主任研究員)
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