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3.COP15・コペンハーゲン会議へのリレー(2)
   「COP15に向けて、日本政府はリーダーシップを」
                      牛山泉(足利工業大学学長)

 地球温暖化対策について、本来であれば日本政府は強力なリーダーシップを
発揮すべきだと思うのですが、まったくできていません。例えば、国内排出権
取引制度についても、EUでは事業者に参加を義務付けていますが、日本では
参加も目標設定も自主的なものにとどまっています。
 日本は世界トップレベルの技術を持っているのであれば、世界をリードする
ことができますし、そのチャンスだと思うのです。しかし、むしろ逆の状況と
なっています。はっきり言って、恥ずかしいですね。
 日本はエネルギー自給率が先進国中で最も低い。ですから、資源がなくても
がんばっているという国の姿勢を見せていくべきです。
 それから中期目標については、政府として何%削減するのかを先に決めるべ
きです。厳しい目標を設定することで、わが国の環境技術が進んでいくと思い
ます。
 進化論を唱えたダーウィンはこんなことを言っています。「生き残ってきた生
物は、変化に対応できた生物である」と。世の中のニーズがどこに行こうとし
ているのかを見極めることで生き残っていきます。
 (グリーン・ニューディールに関しては)実は中国ですら、景気対策の予算
の4分の1が再生可能エネルギー開発です。また、韓国では2012年に向け
て、再生可能エネルギーの研究者として修士、博士合わせて1万5000人を
養成する方針です。韓国の企業の現代では大型の風力発電設備の製造に乗り出
しました。
 これまで、RPS制度によって再生可能エネルギーを電力会社に義務付けて
きましたが、目標値が低すぎて十分な開発が行われていません。RPS制度を
導入している英国では、2015年に14%という目標を設定しています。日本
とは1桁ちがっています。また、政府は固定価格買取制度の導入をようやく決
めましたが、これも太陽光発電のみです。風力や地熱、バイオマス、小水力と
いった多様な再生可能エネルギーがあるにもかかわらず、です。
 短期的に、日本がもっと積極的に開発しやすいのが、小水力発電です。日本
には3万本もの河川があり、年間1800mmという降雨があります。しかも、
最近は小型で設置しやすい水車も開発されました。新エネルギー財団ではハイ
ドロバレー計画に取組んでいます。
 風力発電は変動が大きいと言われています。しかし日本は気象の予測も発達
しています。アメダスが全国にこれほど設置されている国はありません。電力
会社が需要予測をするように、気象予測に基づいて太陽光や風力の発電量予測
も可能なのです。
 21世紀は環境の時代と言われています。その点、欧米のキリスト教文化で
は自然と人間は対立するものでしたが、東洋の文化は自然の中に人間がいると
いう思想です。したがって環境共生という意味からも、日本は環境の分野をリ
ードできるはずです。
 以前、大阪のコンピュータ会社では、社員が和歌山県の新宮市にある森林で
林業を手伝い、同時にリフレッシュするということを行ないました。このよう
に、都会の人を送り込み、自然と触れてもらうこと、地方と中央で人が交流す
るということが必要だと思います。
 こうした発想を取り込みながら、再生可能エネルギーを開発していったらい
かがでしょう。エネルギーの開発だけではなく、自然との触れ合いや人々の交
流があれば、経済性だけではなく、二酸化炭素排出削減と地域活性化というメ
リットが得られます。地方自治体は足元を見ながら、現実と結びつく計画を立
てていくことが必要でしょう。

                      牛山泉(足利工業大学学長)


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