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3.COP15・コペンハーゲン会議へのリレー(1)
                    枝廣淳子(環境ジャーナリスト)

 地球温暖化問題は、環境問題の中でもとりわけ大きな問題です。この問題を、
人類の知恵で乗り切れるのかどうか、その大きな試金石となるのが、今年12
月にデンマークのコペンハーゲンで開催されるCOP15だと思います。
 すでにIPCCの報告書などで、地球温暖化が人為的なものだということが
共通の認識となってきました。また、2050年には世界のCO2排出量を半
減、先進国は60~80%削減ということも共通の認識となってきました。し
かし、遠い将来のことは何とでも言えます。むしろ近い将来、すなわち中期目
標をどうするかということが、大きな問題となっています。COP15は中期
目標設定の大きな節目とも言えるでしょう。
 この目標設定に向けて、私たちは近視眼的に見たり、私利私欲だけで問題を
捉えてはいけないと思います。どうすれば地球温暖化が止まるのか、きちんと
議論して、短期的にはマイナスであっても長期的にはプラスになるようにして
いかないといけません。
 その意味では、ヨーロッパは一歩先を進んでいますし、アメリカもオバマ大
統領となってこれから急速に進んでいくでしょう。したがって、日本もまたし
っかりと自分の足で立って、国際交渉や国内施策をとっていかないといけませ
んし、COP15をめぐる交渉はその機会なのだと思います。
 短期的にはマイナスといいましたが、世界はグリーン・ニューディール政策
を求める声に象徴されるように、再生可能エネルギーの開発に向かっています。
なのに、日本政府はそれができない。世界再生可能エネルギー機関にも参加し
ない。そこには、経済産業省や環境省などの省庁が連携するしくみがないこと
だと思っています。こうした省庁の上に立った考え方が必要です。その点、私
も参加している地球温暖化有識者会議は省庁の上に位置するものなのです。と
はいえ、この会議は地球温暖化に特化しているため、エネルギーの問題などに
ついて十分な議論ができないという問題はありますが。
 こうした政府の考えを変えることはできます。方法は2つあります。一つは
強力な外圧によるものです。そしてもう一つは国民の声を届けることです。今
までは外圧を利用して政府の考えを変えてくることが多かった。ですが、今は
人々の意識が大きく変化しています。地球温暖化問題に対する関心が高まって
いるのですから、対策を求める国民の大きな声で、政府は変わっていくと思い
ます。まだまだCO2排出削減の中期目標の設定でも国民的な議論にはされて
いません。このままでは、京都会議での削減目標設定と同じように、国民不在
で決められ、禍根を残すことになります。ですから、私自身、これから国民の
声を経産省や環境省に伝える、そんなことを考えています。
 CO2排出削減のために期待されるのは再生可能エネルギーの開発です。原
子力頼りの日本政府は再生可能エネルギーを本気で考えていないように思えま
す。ですが、原子力開発にはさまざまなリスクが伴います。ですから、本気に
なって再生可能エネルギーを開発していくことが必要です。しかし、そのため
の政策というと、省庁の方々は一様に補助金政策をとろうとします。ですがそ
れは導入初期にはずみをつけるためのものであって、いつまでも続くものでは
ありません。補助金を続けることは政策ですらありません。むしろ、きちんと
普及していくためのしくみづくりが必要です。例えば、固定価格買取制度のよ
うなしくみの導入や、あるいは佐賀県をはじめとした一部の自治体で導入され
ている太陽光発電の環境価値の買取のようなしくみです。
 COP15に向けて、私はこれから中期目標の設定などに向けて国民を議論
に巻き込んでいきたいと考えています。

                    枝廣淳子(環境ジャーナリスト)


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