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5.飯田事業2008年の総括として
                      柳沼佑貴(ISEP研究員)

 地方のエネルギーを巡る環境は激動の一年であったといってよい。2000
年台になって徐々に上昇してきた原油価格が、年明けから急激な上昇に転じ、
今年7月に1バレル=147ドルと空前の水準に値上がりした。それに併せて
この地方の灯油・重油価格も急上昇。メディアで大きく報道された漁船のスト
ライキはまだ記憶に新しいが、石油漬け業界の脆さが改めて明るみにでた。特
に大量の熱需要家に取って一時は経営の死活問題ほどの大きな危機にまで発展
し、私たちの地域エネルギー事業者は代替エネルギーへの助言を求める問い合
わせを多くうけることになった。
 しかし、夏以降は原油の急激な下落が始まり、原油相場は5カ月余りで
100ドル以上の幅で値下がりした。最近では40ドル台前半で推移し、一時
のエネルギー危機は一難去ったかのような情勢へとシフトした。旅館・温泉宿
や温室農家など大口の熱需要家にとっては大量消費を余儀なくされる冬前に波
が収まったことは不幸中の幸いと言えるかもしれない。しかし今年の原油価格
の乱高下がいつまた訪れるかはわからない。目の前の価格は急降下中だが、原
油を巡る見通しは依然と不安要素は多く、大量のエネルギー消費国になるであ
ろうBRICsの台頭や石油そのものの有限性の問題はいまだ解消してはいな
い。このような状況のなか、地域の未利用エネルギーの発掘はますます重要に
なることは間違いない。
 わたしたちの小さなNPOから始まった事業は、飯田市、南信州、そしてさ
らに広域に活動領域を広げ、提供できるサービスもエスコ事業、太陽光事業か
ら始まり、バイオマス事業やグリーン電力証書の販売など、バリエーションも
質も上げることができている。さらにわたしたちの取り組みを一つの糧として、
地元飯田市は内閣府が定める環境モデル都市の候補として選ばれており、12
月に最終的な選考で正式に決定されれば、さらにこの地域の環境への取り組み
の機運は高まることであろう。
 昨年度、南信州15自治体を主体として立ち上げた「南信州・地球温暖化防
止エコ推進協議会」の事業では、我々としては初めて木質バイオマスボイラー、
ペレットストーブや太陽熱温水システムなどのグリーン熱供給設備、排湯利用
や排熱回収ヒートポンプなどの省エネ設備の導入など、この地域で新しい取り
組みに着手できた。またメガワットソーラー事業は今年度が3カ年事業の最終
年度であり、一、二年目で85箇所、700kWの市民共同発電所を設置する
ことができまた。今年度加えて32カ所300kWの設置を予定しており、私
たちが現在までに取りつけることができた市民共同太陽光発電所は、他地域に
類を見ない168カ所に1281kWの設置を達成できた。もちろん、これら
の実績を重ねられたのは、全国の方々からの暖かい市民出資という応援があっ
てこそであり、今度もさらに地域に根ざしたエネルギー事業を拡大させていけ
るよう、様々な主体と連携し、新しい資源流通や経済の枠組みを作り出し、こ
の地域が循環型社会となりえるよう、一歩一歩前進していきたいと思うところ
です。今後ともご支援をよろしくお願いします。

                      柳沼佑貴(ISEP研究員)


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