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3)CDMをめぐる議論のゆくえ
             工藤愛未(ISEPインターン 国際基督教大学)

今回の会議ではCDMをめぐって主に4つの議論がありました。

1つは二酸化炭素の回収・貯留のプロジェクトをCDMとして認めるか、につ
いては発生する炭素クレジットが大規模で炭素市場に与える影響が大きいこと、
現在の規定では対処できない問題が多いことなどから目立った進展は見られま
せんでした。これについては次回のCOP/MOP4で結論を出すことになっ
ています。

次に、HFC-23の破壊プロジェクトについての議論です。HFC-23と
は代替フロンHCFC-22の製造過程で副産物として発生する温室効果の高
い物質であり、それを破壊するプロジェクトをCDMとして認めるかどうかが
話し合われました。ここでは、発生する炭素クレジットが大きく非常に利益の
高いものとなるため、この破壊プロジェクトを実施するためだけに不必要なH
CFC-22の生産を促しかねないことが懸念されました。各国の意見の違い
が大きく、また、オゾン層破壊に関するモントリオール議定書などとの整合性
の問題もあり、結論は出ていません。

さらに、植林・再植林CDMについては“小規模”の定義が二酸化炭素吸収量
が年間8キロトンから16キロトンへ引き上げられました。小規模プロジェク
トは手続きが簡単という特徴があります。取引のコストを減らす事ではなく、
地域社会への利益が重視されるべきという主張が目立ちました。

また、CDMのしくみ全体については、第三者機関による十分なチェックがな
されていないという主張があり、環境十全性の観点等から全体的な見直しが提
案されましたが、各国の合意を得られず結局削除されてしまいました。

これらの議論が行われる前の全体会合で、日本はCDMに関して原子力の安全
性を強調、温室効果ガスを出さないクリーンなエネルギーとしてその開発プロ
ジェクトを提案しました。しかし、COP7において国際的な手段として原子
力を使わない事が決定されているにも関わらずこのような提案をすることは、
既に終わった争点を再び持ち出す事であり、疑問視される行為と言えるでしょ
う。

             工藤愛未ISEPインターン 国際基督教大学)


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