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2)温暖化対策と貿易ルール
               三本裕子(A SEED JAPAN)

WTO(世界貿易機関)と温暖化対策をテーマとしたサイドイベントが開催さ
れた。質疑応答の時間には途上国のNGOを中心としてWTOと温暖化対策の
ための貿易ルールの調整について、懸念する意見が続出した。IFG(グロー
バリゼーション国際フォーラム)のビクター・メノッティ氏は「地球温暖化の
解決策を貿易措置に求めるほど、地球規模の解決策の政策的余地(policy
space)は少なくなるだろう」と発言した。

サイドイベントやCOP13と平行して、12月9~11日に非公式貿易相会
合が開催された。この会合に先駆けて、米国・EUは43品目の「環境に配慮
した物品(風力発電用のタービンなど)」の関税撤廃などを提案した。貿易大臣
会合において、途上国は、COP13の交渉パッケージに含まれていた「技術
移転」の貿易障壁の緩和措置を求めたが、米国・日本ら先進国は「技術は知的
所有権であり、別の次元の話である」と反論した。また、バイオ燃料のエタノ
ールを環境物品にいれるべきだという主張も提案された。しかし、すでに米国
のトウモロコシ由来のエタノールの生産のために価格が上昇しており、途上国
における影響は大きいと予想される。また、WTOのサービス分野の協定では、
米国政府からエネルギー分野の市場開放がオファーされており、もしこの提案
が受け入れられれば、途上国などで米国の電力エネルギーサービスが展開され
る可能性もある。

温暖化の解決策として貿易の措置を調整するのは必要なことだろう。しかし、
その分貿易に関する強い協定を持つWTOとの関係・干渉も色濃くなってくる
ことを忘れてはいけない。だろう。2002年に南アフリカのヨハネスブルグ
開催された国連持続可能な開発サミット(WSSD)においては、貿易ルール
(WTO協定)と多国間環境協定(MEAs:気候変動枠組条約などを含む)
の位置づけが焦点の一つとなった。WTO協定に違反するとして国の環境協定
の規制を弱められてしまった事例もある。WTOにおいて温暖化の「解決策」
をとることで、温暖化によって影響を最も受ける脆弱な人々にしわ寄せが行か
ないこと、本当の解決策を見失ってはならないというのが、イベントに参加し
た感想である。

参考:International Forum on Globalization(IFG)
http://www.ifg.org/baliblog.htm

               三本裕子(A SEED JAPAN)


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