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4.インターン報告 おひさまインターンで学んだこと
        西井勢津子(ISEPインターン、おひさま進歩エネルギー)

 私の住む名古屋市から飯田市まで、高速バスで2時間の距離である。普通な
ら通勤範囲とは言えない距離だが、自然エネルギービジネスの市場性や可能性
に惹かれ、技術も経験も持たず、飯田所長に薦めていただくままに高速バスに
飛び乗った。1年間、名古屋での仕事と両立させながら週1回か2回のインタ
ーンだったが、今はその2時間の距離におひさま進歩エネルギー(以下、おひ
さま)があったことをとても幸運だと思っている。

 おひさまでは、環境省「まほろば事業」の最終年度である3年目を迎えてい
た。私は、ISEPが包括契約により経営に参画しているこの事業を、環境と
地域経済課題の処方箋となるような普遍的なビジネスモデルの一端でも学べれ
ばと考えていた。この事業をビジネスモデルとして、疲弊し困難を抱える地域
に落とせば、文字通り「環境と経済の好循環」を創造できるのではないか、そ
してそれは私の田舎でも可能なビジネスなのではないかと。

 実際には、ビジネスモデルの一端を捉えるどころか、おひさまが編みこまれ
ている地域のネットワークや市政を含む飯田のまちの魅力に、驚かされること
ばかりだった。おひさまが先進的に生み出したこの3年間の結果というのは、
もちろん、豊富な日射量という自然環境条件、大規模な補助金、自治体との協
働、技術者や戦略を送り込むISEPの参画といういくつもの強みが要因とな
っている。だが、こうした環境条件を整えるだけでは不十分なのだ。インター
ンとして私が学んだことは、飯田市という人口10万人の地域に流れ、おひさ
まを支えた、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の豊かさである。

 行政との協働でいえば、同じテーブルにつき業を担うことで「協働」をうた
い、手段が目的化する失敗をよくみかけるが、飯田では、市政を担う人々がテ
ーブルの向こう側にいるのではなく、隣に座っている感覚のようだった。向か
いあうのではなく、同じ目的と方向を見つめて隣にいるという、本来の協働の
姿を肌で感じた。

 忘年会には、おひさまの有給職員の5倍にのぼる関係者が集まった。省エネ
事業に関わる業者も、環境活動を行う団体のメンバーも、地域の有力者も、そ
して歴代の環境課の面々も。名刺こそ違えど、環境と地域づくりに長い時間を
かけて取り組んできた豊かなネットワークだった。飯田市にとって、自然エネ
ルギービジネス事業を興すことは、目的ではなくひとつの手段に過ぎないのか
も知れないと思った。

 往復5時間、滞在時間6時間。活況を呈する名古屋経済圏から飛び出して何
があるのかと周囲に驚かれることもあった。通い続けたのは、飯田市には名古
屋にはないものがたくさんあったからだ。名古屋での自分の仕事や社会活動の
責任の大きさに伴いインターンを終了させていただいたが、おひさまをビジネ
スモデルとして仰ぐには、もうすこしこの豊富なソーシャルキャピタルを丁寧
に解きほぐさなくてはならない、というのが現在の心境である。高層ビルの隙
間から、これからの飯田市のまちづくりを羨望のまなざしと心からのエールを
送りたいと思う。

 最後に、名古屋からという無謀な申し出を受け入れていただき、インターン
としての隔たりなく職員同様に扱っていただき、最後まで私の意志を尊重して
くださったおひさまの皆さまに、心から深い感謝の気持ちを表したい。本当に
ありがとうございました。


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