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2.寄稿「科学的知見を政策へ反映させよう」
                 三橋規宏(経済・環境ジャーナリスト)

・ 異常気象が世界中を暴れまわる

この夏も異常気象が世界中を暴れ回っています。先日、スウエーデンに一時帰
国しているナチュラル・ステップの日本代表、高見幸子さんから近況を知らせ
るメールが届きました。今夏のスウエーデンは、地中海のような気候で、8月
に入ってからも日中25度で快晴、雨は2ヶ月も降っていない異常振りだそう
です。通常なら8月に入ると、気温は15度ぐらいに下がり、秋を感じる季節
になるのだそうですが、その気配はまったく感じられないようです。バルト海
は富栄養化が進み、毒藻が大量に発生し泳げない海岸が増えており、スウエー
デンやデンマークでは水温が上がりコレラに感染する人がでて話題になったそ
うです。スペインやニューヨークは40度近くの熱波に襲われ、中国の内陸部
は旱魃の被害に泣かされ、シベリアのタイガの火災も頻発しています。

・二つの科学の融合は可能か

温暖化による脅威が年毎に高まり、その対策が急務になっているのにもかかわ
らず、環境税ひとつ、日本では導入に踏み切れない状態です。多くの科学者が
現状を続ければ、温暖化による異常気象で人類の生存条件が根底から失われる、
と警告しているにもかかわらず、その警告がいっこうに政策に反映されない。
その理由のひとつとして、日本の場合、自然科学と社会・人文科学のコラボレ
ーションがうまく機能していないことが指摘できるように思います。いうまで
もなく、自然科学の研究対象は自然現象であり、人間の介在は一切排除されま
す。それに対し社会・人文科学は研究対象が人間そのものです。人間の心理、
欲望、行動原理などの解明が目的です。これまでは、二つの科学はそれぞれ住
み分けて、独立に存在してきたように思います。しかし、地球環境問題の解決
のためには、二つの科学の協力、融合が欠かせません。

・科学的知見を尊重した政策づくりに挑戦

自然科学が解明した自然界の原理、原則は人間がいなくても不変です。それに
対し社会・人文科学が解明した人間行動原理は、人間がいなくなれば存在理由
を失います。このことからいえることは、人間の行動原理は、時代によってた
えず変化するということです。地球の環境許容限度に余裕があった時の行動原
理と許容限度に余裕がなくなった時の行動原理は、当然違ってきます。「このま
まの状態で進めば、地球温暖化は人類の生存条件を奪ってしまう」という科学
的知見を尊重することが危機回避の唯一の道です。そのために人間の行動原理
をどのように変化させていかなければならないかを解明し、科学的知見が示す
危機を回避するための政策を法制化まで高めるために、社会・人文科学者の奮
起が期待されます。

                 三橋規宏(経済・環境ジャーナリスト)


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