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3.特集「自然エネルギーの熱利用政策」

 自然エネルギーというと、グリーン電力に代表される、電気としての利用が
頭に浮かぶ。しかし、給湯や暖房など、熱源として利用する場合は、電気にす
る必要がなく、エネルギーのロスを少なくすることができる。だが、日本にお
いては、自然エネルギーの熱利用に関する政策は進んでいないどころか、後退
しているのが現状。事実、効率の良い機種が海外で開発されているにもかかわ
らず、太陽熱温水器の普及率は減少しているし、バイオマスの利用も、掛け声
だけという状況ではないだろうか。そうした中で、一部の自治体では先進的な
取り組みが進められつつある。

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1)岩手県のペレット・クーポン制度のねらいは?
               金沢 滋(岩手・木質バイオマス研究会会長)

 ようやく桜も咲く季節になった。森林に入ると雪害の跡がそこかしこに見え
る。「今年の冬はすごい雪だったねえ」と今更ながらに思い出す。なにしろ、私
の自宅も連休前になって雪が消えたばかりだ。
 今冬の木質ペレット需要は、異常寒波と想定外の灯油高に影響され、品薄に
なった時期が何度もあった。年末や2月の豪雪や寒波の時期だ。石油業界関係
者によると、灯油価格は昨シーズンに比べ1.5倍から2倍に跳ね上がった。
原油高に加え、西日本の灯油消費量の増加により、灯油を輸入に切り替えたこ
とが灯油高を支えたのだという。実は、灯油は需要が安定して大量に生産でき
る国産灯油のほうが安価なのだ。
 この波がペレットの重要にも押し寄せる。県林業振興課によると、岩手県内
のペレット設置台数は814台で、この1年間で約350台増えた。シーズン
前半はいまいちの売れ行きだったが、「灯油価格と木質ペレット価格が実質並
んだ」2月ごろから、一気に加速したようだ。
 しかし、燃料を含めたエネルギーは、単価によってだけ普及するものではな
い。岩手県が新年度からペレット袋にクーポンをつけ、6袋(約90kg)買
えば1袋もらえる新システムをスタートさせるが、新制度の目的は「買いやす
さ」と「わかりやすさ」にある。
 現状のペレット購入動向は、製造工場直買の割合がまだ高い。末端のガソリ
ンスタンドでの購入や配達は、流通コストが高いこともあって、いまひとつ浸
透していない。利用者が、トラックや乗用車で製造元へ買い付けに走るのは、
まだ流通が成熟していない証拠だ。県担当課に言わせると、県内50店舗以上
で購入できる仕組みになっているはずだが、アンケートでも「購入できる販売
店が少ない」「買いに行ったが、置いていなかった」など小売機能の未整備が指
摘されている。
 新クーポン制度では、二酸化炭素排出量をとりあえず数値化し、90kgで
1袋を利用者がメリット受けられる理論を展開して県議会の承認を得た。これ
から制度のシステムを構築し、既存の取扱者を中心に、新規参入者を含め少し
ずつとりまとめてもらう方針だ。また、クーポンのデザインをわかりやすくし
て、取扱店に表示してもらい消費者へ告知する象徴とすることや、購入者の流
れを把握することなども検討されている。
 いずれは「グリーン熱証書」に移行すべきだが、ペレット需要の把握やクー
ポン制度による利用者への告知など、需要の波が激しかった昨シーズンよりも
早めの対応が求められている。

               金沢 滋(岩手・木質バイオマス研究会会長)


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