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2.国連・持続可能な開発委員会(CSD)開催-パート2
                      大林ミカ(ISEP副所長)

第14回国連持続可能な開発委員会(Comission on Sustainable Development、
CSD)が、5月1日からNY国連本部で始まった。今年・来年のCSD14
/15では、持続可能な開発のためのエネルギー、工業開発、大気汚染/大気、
気候変動がテーマである。

2006年はレビュー年にあたるため、政策年であるCSD15に向けての前
哨戦としての位置づけが強く、この文章を書いている時点で前半の一週間が過
ぎたところだが、まだ激しいロビー合戦には至っていないようだ。常に大きな
争点の一つである原子力についても、NGOはいくつかのサイドイベントを開
催し、喧伝される「原子力ルネッサンス」を警告している。ただ、国際原子力
機関(IAEA)や産業界が相変わらず推進の演説を行っているものの、会議
全体としていつものように強引に推し進める雰囲気はいまだなさそうだ。これ
に対して、産業界からは、今年がチェルノブイリ20年忌にあたるため推進基
調が抑えられているのではないか、といった「ぼやき」もでているようである。

5月8日の第二週目には、ハイレベルセグメント(閣僚など高官達を交えての
議論)を迎える。日本からは、環境副大臣江田康幸氏が代表団トップとなる。
例によって二日間程度の強行軍であるし、強い指揮力を発揮できる可能性は少
ない。自然エネルギーや省エネルギー、気候変動対策については、国内でも大
きな進捗はないことから、日本はいつも通り関連省庁主導のビジネス・アズ・
ユージュアル・シナリオの披露に留まるだろう。このままで決して良いはずは
ないが、世界のNGOも含めた日本への期待は、自然エネルギー分野における
めざましい貢献ではなくて、どうかネガティブな動きを展開しないで欲しい、
ということである。

CSDは強制力を持たないため、たくさんの問題を包括的にただ議論している
場にすぎないとも言われる。しかし、実際には、ここでの議論が、強制力を持
つ場である気候変動枠組み条約の交渉やWSSDなどの国連のプロセスに、影
響を与えている。強制力を持つ会議では多くの利害対立が表面化して整理でき
ない、自然エネルギーや原子力などについての議論に、道筋を与える場ともな
っている。

今回は、京都議定書の第一約束期間の開始を控え、また、目に見える形で顕著
になってきた気候変動の脅威とピークオイルの問題にどう対処すべきかが、会
議での議論の背景にみえる。いずれも、緊急に対処すべき深刻な問題であり、
日本国内のエネルギー政策を巡る楽観的な状況とは、大きくかけ離れた世界の
「常識」である。

また続報をお知らせしたい。

国連持続可能な開発委員会14セッション
http://www.un.org/esa/sustdev/csd/review.htm
◎連日の会議報告
Earth Negotiations Bulletin:
http://www.iisd.ca/csd/csd14/
国連の会議アーカイブ:
http://www.un.org/webcast/csd14/csd14.htm

                      大林ミカ(ISEP副所長)


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