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2)軌道に乗ってきた飯田市「まほろば事業」
                  竹村英明(環境エネルギー政策研究所)

 昨年からスタートした飯田市まほろば=おひさまの小規模省エネルギーサー
ビス=ESCO(エスコ)事業は、1年近くの経験をつんで、ようやく軌道に
乗りはじめた。「軌道に乗った!」と断定的に言わないところが微妙である。実
は、すでに乗って走っているのかもしれないのだが、当事者の実感としては、
やっと足元の軌道が見えてきたというところである。
 おひさま事業の詳細はここでは省くが(詳細を知りたい方はSEENの昨年
7月号=18号をご参照いただきたい)、ここでは、このプロジェクトの中心軸
であるエスコ事業の進行状況と、厚みを増してきたおひさま事業の周辺企画に
ついてご報告し、軌道が見えてきたという意味に触れておきたい。

(1)エスコ事業に確かな自信
 エスコ事業はまだまだシステム設計で格闘を続けている。モデルづくりと事
業スタートをほとんど同時にはじめるという「荒業」の中で、現場担当グルー
プは文字通り手探りの試行錯誤の連続であった。しかし、ここに来てやっと、
何がおひさまエスコの強みなのか、何を訴え、何を達成すればよいのかが形は
っきりと見えてきた。
 実は、おひさまのエスコ事業の担い手には学者肌が多い。まさに研究開発な
のである。しかし学者の商法ほど一般庶民からは遠いものはないというのも事
実。膨大なエネルギーをかけて、営業とは無関係のデータ収集に地道をあげ
る・・という傾向が正直言って存在している。このデータ自体はやがて威力を
発揮するものであり、将来的には大きな価値があるものなのだが、直面する事
業活性化にとっては阻害要因だった。
 営業、初期診断、仮提案、本診断、本提案、契約、工事・機器発注、施工管
理、そして最後の検証・・ここまでの一通りが今やっと一つ完結しようとして
いる。当初は初期診断に3ヶ月以上もかかったり、提案内容は顧客の相場観と
かけ離れていたり、また計算ミスが多発、契約書の作成は果てしなく時間がか
かり、工事日程を決めたら機器納品が間に合わない。事業立ち上げ期特有の、
どたばたであったといえばそれまでだが、確実に言えることは、地元のおひさ
まスタッフ、中野の技術チーム、そして技術顧問のグリーンユーティリティ社、
それぞれが力を出し合いぶつけ合って「今の形」を作り上げてきたということ
である。
 こうした時期をようやく脱し、そして今何をしなければいけないかが、明確
な形が見えるようになってきた。力が足りているわけではないが、見えるとい
うことはゆとりと自信をもたらしてくれる。それが、軌道が見えてきたという
ことである。

(2)事業のソフト化と重厚メニュー化
 初期診断の数は40を超えた。契約はまだ1件だが、すでに10件ほどがそ
の直前にある。3月末までには少なくとも20件以上の契約がめざせる状態に
ある。工事実施・終了は機器納品の都合で4月以降へのずれ込みは覚悟せざる
を得ないが、振り回されるのでなくスケジュールをしっかりコントロールでき
るという域に達してきた。営業案件はまだ50近くを数え上げているが、診断・
施工のプランニングを確かめながら、チームの能力状態を測りながら取ってい
くという、余裕の域に近づきつつある。
 今取り組んでいるのは提案書式の簡素化である。あらゆる情報を詰め込んだ
玄人仕様から、必要最小限の情報にしぼりイラストをあしらった素人版へのリ
ニューアル。エスコの手法は現在は5つか6つに限定されてきているが、これ
は素人が事務的にデータをインプットすれば答えが出るというソフト化領域に
も近づいている。診断のスピード化、同時に単純ミスの最小化につながる。
 営業のソフトもできつつある。おひさまエスコの最大の売りは「資金調達不
要」ということである。金融機関の自社借り入れ枠を温存したまま、新たな設
備投資ができる。また機械を売るのではなく省エネというサービスを提供する
ということ。だからこそ機器が最適に力を発揮するようにメンテナンスをする
し、サービス提供が約束どおりできなかった場合のペナルティも掲げている。
顧客は資金調達なしに設備投資ができ、しかも設備不良やトラブルの心配もせ
ず、なんと固定資産税の負担もなくサービスを享受できる。これが広がらない
はずはないのである。

(3)グリーン電力とさんぽちゃん商店街構想
 軌道が見え、自信がみなぎりつつあるエスコ事業であるが、先行してはじま
った太陽光発電事業は確実に発電料金を稼いでいる。この事業を予定通り完成
させるには、もう一つ「環境付加価値」であるグリーン電力を売り切らないと
いけない。エスコ事業に相当の力を取られているので、こちらの営業は足踏み
をしていたが、このたび飯田市内で最初のグリーン電力イベントが行われるこ
とになった。飯田市環境協議会主催、地場産業センター等が協賛のエコハウジ
ングセミナーである。2月には飯田市が誇る銘酒・喜久水酒造にもグリーン電
力の活用を働きかけた。
 グリーン電力はこれを使った飯田市独自の商品開発という着想にも広がる。
小規模エスコは商店街エスコとも名づけられている。ここには、ご他聞にもれ
ず年々衰退しつつある飯田市商店街の活性化の期待もこめられている。省エネ
と自然エネルギーとグリーン電力、これをつながりの軸においた商店街を誕生
させようという構想もある。この商店街の売りは、地域への貢献である。省エ
ネをして生まれた余力を地域の保育園・幼稚園や福祉施設に還元する。おひさ
まエスコやグリーン電力はそのためのお手伝いをするのである。

(4)自然エネ省エネ企業セミナー
 そして自然エネルギー・省エネルギーと街おこし・起業ノウハウの提供とい
う異業種混成の新しい発想での人材育成セミナーを、この3月に開催する。3
0人程度の参加者で宿泊も共にしながら、密度の濃い講座をこなしていく。
 講師陣には環境エネルギー政策研究所の飯田所長、市民バンクの片岡勝氏な
ど、そうそうたる陣容である。詳細はISEPもしくはおひさま進歩エネルギ
ーのホームページでご覧いただきたい。

おひさま進歩エネルギーの連絡先:http://www.ohisama-energy.co.jp

                  竹村英明(環境エネルギー政策研究所)


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