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7.「一大学院生から見た北京会議」
              進藤千晶(東京工業大学 社会理工学研究科)

私は、自分の研究テーマの最先端の情報を集めるために一大学院生の立場から、
ISEPが主催するNGOのワークショップ、およびBIREC2005に参加した。

再生可能エネルギーという言葉を初めて聞いたのは、中学生のころだ。二酸化
炭素を出さないクリーンなエネルギーということをなにかの本の一部で紹介し
ていたが、当時は、実用的なものというより、「こんなエネルギーが将来使われ
るようになるかもしれないな」という可能性を示唆する程度であった。それが
10年もたたない間にこんなに発達して世界会議が行われるようになるとは思
いもしなかった。

会議を通して一番大きく感じたことは、再生可能エネルギーのもつ意味の大き
さ、多様さである。

再生可能エネルギーは当初のイメージであったクリーンな石油の代替エネルギ
ーである以上にはるかに大きな意味を持っていた。欧米の多くの国では原子力
を減らしていくという目標のために、代替である新エネルギーが必要だという
意識が大きくあった。また、中国ではエネルギーの届かない場所への農村開発
のためという意味合いが強く、その裏に東と西との間で所得格差が広がってい
る現状が垣間見えた。また、エネルギー安全保障の問題としての側面ももちろ
んのこと、アフリカではジェンダー格差の是正のためという意味合いを持って
いた。さらに、先進国では再生可能エネルギーとエネルギー効率生を同じ分野
でとらえているが、いくつかの途上国はエネルギーの安全なアクセスさえもな
い国にとって効率性と再生可能エネルギーは別であると強調していた。とりあ
えずの電力が必要だという状況なのだ。

 また、会議に関わる人々、団体の数にも驚いた。たくさんの国々の政府代表、
GEやシェルといった大企業から小さな企業、または世界を舞台にするNGO
や地元密着のNGO、研究者、まさに会議最後のセッションで使われていたタ
イトル「マルチステークホルダーダイアログ」という言葉そのものであった。
特に私は今回初めて、NGOの活動に関わることができた。今回は、ISEP
を始め、自然エネルギーに関して強い意思を持ったNGOが国を超えて協力し
て、まとめた意見を政府に提言した。直接のインパクトはないとしても、何ら
かの印象を与えたことは確かであるし、それが長い目で見ると世界を変えてい
くものになると信じている。

 今回は、何か具体的な枠組みが決まったというより、最新の研究や各国の情
報を集めて報告会を行うという印象だ。来年その次とさらなる具体的な取り組
みが決められるであろうし、今後再生可能エネルギーがどのような変化をして
いくのか、楽しみである。

              進藤千晶(東京工業大学 社会理工学研究科)


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