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1. 風発 「北京の蝶」
                       飯田哲也(ISEP所長)

昨年のドイツ政府からバトンを受けて、中国政府主催の「自然エネルギー2005
国際会議」(http://www.birec2005.cn/)が11月7,8日の2日間にわたって北
京の人民大会堂で開催された。冒頭、曾培炎(Zeng Peiyan)副総理が、2020年
までに中国の自然エネルギーを15%(一次エネルギー比)に拡大すると宣言し、
中国政府の強い決意を示した。日程すら今年の春まで決まらず、後ろで支える
ドイツが予想もしていなかった解散総選挙となるなど、一時はどうなることや
らと心配していたが、78カ国の政府代表団と昨年の半分の規模ではあるものの、
ほぼ期待通りの成功裏に終わったのではないだろうか。

この会議の主要な成果は、「北京宣言」に集約されているが、昨年のボン会議で
すでに国連持続可能な開発委員会(CSD)に向けた基本的な枠組みが定まっ
ているため、今後の国際行動プログラムのレビュープロセスを軸とする同宣言
も大きな混乱もなく採択された。また、昨年のボン会議以降、自然エネルギー
拡大の国際政治的なモーメンタムを維持・強化することを目的に、マルチステ
ークホルダーによるパートナーシップ組織である「REN21」
(http://www.ren21.net/)も、今年6月にコペンハーゲンで正式に発足し、事務
局をUNEPパリ事務所に置いて、今後、レビュープロセスの中心を担ってい
くことになった。

今回の会議が中国政府の主催ということで、もっとも懸念された市民やNGO
の参加については、中国の環境NGOの連合体であるCANGO主催(ドイツ
HBF財団支援)で、ISEPが実質的に企画・運営した直前ワークショップ
が盛況であったことに加えて、そこで取りまとめたNGOや市民社会からの提
言を本会議で配布できたほか、本会議の最終セッション(マルチステークホル
ダー)で中国の環境NGO代表も発言を求められるなど、予想外に開かれてい
た印象を持った。

日本の政府代表団は、高原新エネ部長を筆頭とする経済産業省スタッフと梶原
地球温暖化対策課長を筆頭とする環境省スタッフ、それに外務省で構成されて
いたが、残念ながら、11月2日組閣があった関係で今回も政治任免者は参加し
ていなかった。国会議員からは、前回に続いて小杉隆衆議院議員(自然エネル
ギー促進議員連盟会長、自民党再生可能エネルギー小委員会委員長)が参加さ
れたほか、加藤修一参議院議員(同議連事務局長)、そして木村仁参議院議員(同
議連幹事)の3名が、直前ワークショップから熱心に参加されていた。ボン会
議の時と違って、北京会議に限っては主要な対立点はなく、また日本も何か貢
献しなければならないという感覚がようやく共有された感じもある。

さて、10名という最大級の「代表団」を送り込んだISEPは、6日の事前ワ
ークショップの企画運営からNGO提言のとりまとめまで、もっとも中心的な
役割を果たしたことから、大きな存在感を示せたのではないかと自己評価した
い。長良川で開催したアジア太平洋自然エネルギー国会議員会議を支えた最強
チーム(大林さん、石森さん、中野さん)は健在で、これに中国の木村さんや
東大の佐々木さんなど、優秀なインターンシップの支援で、全体にそつなく運
営されていた。あらためてお礼を言いたい。

こうして、北京で「蝶」が羽ばたき、ニューヨーク(CSD)に向けて自然エ
ネルギーの大きな風を巻き起こすことができるか。また、日本の自然エネルギ
ー政策がその旋風に巻き込まれ、むしろ大きな風を起こせるようになるか。わ
れわれ一人ひとりが歴史の当事者として、この先もコミットしていきたいと思
う。

                       飯田哲也(ISEP所長)


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