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7.プロジェクトフラッシュ
核燃料サイクル国際評価パネル」レポート
                      大林ミカ(ISEP副所長)

9月4日、都内にて、国際シンポジウム「核燃料サイクルを考える」が福島県
の主催で開催された。このシンポジウムは、日本の原子力政策の根幹をなす核
燃料サイクル政策の方向性について、異なる立場から双方向の議論を行うべく
企画されたものである。報告者はISEPが事務局を務める核燃料サイクル
際評価パネル(ICRC)の日本および海外の委員ら: クリスチャン・キュパ
ース(独ドイツ・エコ研究所)、フランク・フォン・ヒッペル(米プリンストン
大学教授)、マイケル・シュナイダー(仏国際エネルギーコンサルタント)、飯
田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)、橘川武郎(東京大学社会科学研究所
教授)、藤村陽(京都大学大学院理学研究科助手)、吉岡斉(九州大学大学院教
授)と、内山洋司(筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻教
授)、河田東海夫(核燃料サイクル開発機構理事)、山名元(京都大学原子炉実
験所教授)、コーディネーターに加藤秀樹(構想日本代表)の各氏である。

シンポジウムの討論内容は、主に時間的な制約から、インタラクティブな議論
とはならなかったが、経済性、技術的懸念、国際安全保障などさまざまな観点
から、六ヶ所再処理工場の運転開始は政策的合理性に欠けていることが、改め
て浮き彫りにされるものだった。「電力会社にとっても望ましくない選択であ
るはず」という、電力経営史の第一人者橘川氏の言葉の意味は重い。

また、当日は、会場がほぼ埋まる盛況となり、この問題に関する関心の高さが
伺われた。

ICRCの最終報告は9/16に取りまとめられ、原子力委員会新計画策定会議に
て吉岡座長が報告を行った。また、10月末には、今回の研究に助成を行ってい
る高木仁三郎市民科学基金の企画で、研究成果報告会が開催される予定である。
完成した報告書の購入をご希望の方は、高木基金事務局までお問い合わせされ
たい。
http://www.takagifund.org

新計画を中心とした国の再処理政策への批判的検討は一旦これで終了し、同時
並行して進められている使用済み核燃料の中間貯蔵についての政策研究へとシ
フトしていくことになる。ISEPは、あくまで合理性ある政策選択がなされ
るよう、今後とも提言を続けていく。

高木基金事務局:
http://www.takagifund.org
福島県のエネルギー政策について:
http://www.pref.fukushima.jp/chiiki-shin/indexhtm.htm

* SEEN No. 20の大林の執筆記事中表現について、読者の方一名から「放射線
は、被ばくであって、汚染という記述は正確ではない」との指摘があった。正
確にはご指摘いただいたように、放射線を発する放射性物質による汚染、とい
う表現になるのであろうが、政府機関や学術機関の被ばく対策においても一般
的に放射線による汚染という表現は使われている。ご指摘をくださった読者の
方とは、四回にわたる意見交換をメールでさせていただいた。お時間を取って
くださったこと、またご指摘いただいたことに感謝したい。

                     大林ミカ(ISEP副所長)


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