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4)「医療・介護によるまちづくりと環境・エネルギー政策」
                   本橋 恵一(環境ジャーナリスト)

 ご存知のように、介護保険法が改正された。全面施行は来年4月1日である。
もちろん、改正内容にはいろいろと批判もある。例えば全面施行に先行して、
10月1日から老人健康施設における食費・居住費は自己負担となった。筋トレ
で本当に介護予防になるのか、といった批判もある。とはいえ、別の面から、
今回の改正は自治体に対してまちづくりを促しているという点には注目してお
く必要がある。
 今回の改正の目的は、一つは介護保険の給付抑制のための、介護予防の推進
ということが挙げられる。そしてもう一つは、認知症(かつて痴呆症と呼ばれ
ていたが、介護保険法改正によって改められた)対策である。そして、そのた
めに、新たに自治体ごとに「地域包括支援センター」を設置することになって
いる。このセンターが中心となって、要支援の高齢者に対する介護予防サービ
スを提供し、認知症でもその地域で暮らしていくことのできるまちづくりを支
援していくということだ。厚生労働省は今後、特別擁護老人ホームを増やさず、
グループホームや在宅介護を中心としていく方針であり、そのためには、基盤
となるまちづくりが欠かせないということなのだ。
 センター設置の目安は、中学校区に一つということとなっている。およそ人
口規模1万人に1ヶ所というところか。さらにまちづくりという点から、セン
ター職員は地域の町内会や商店会に入りこんでいくことまで期待されていると
いう。これにより、本当に支援が必要な高齢者を見出す一方で、地域社会に認
知症についての理解を求め、高齢者を受け入れていってもらうということだ。
 さらに、センターは高齢者の生活を支援するだけではなく、障害者の生活支
援や保健所、地域の中核的な医療施設などの機能の併設も、厚生労働省は期待
しているという。
 さて、こうした一連の流れは、「地方でできることは地方へ」ということなの
だが、このことによって、自治体には暮らしやすいまちづくりへの積極的な政
策が求められていることになる。高齢化が進行し、一方で基幹となる産業が育
っていない地方にとっては、楽なことではない。だが、エネルギー政策が大規
模な開発から、地域がリードする分散型設備へと変化し、地域づくりの中に組
みこまれているのであれば、高齢者が安心してくらせるまちづくりも同様に組
みこまれていく。そうしたとき、むしろ「まちづくり」という視点からこの二
つを結びつけることはできないだろうか? それどころか、高齢者が安心して
暮らせる「環境・エネルギー政策」というものへと進化していってもいいので
はないだろうか?
 介護保険制度改正に始まった、まちづくりへの取り組みは、さらにいろいろ
な方向に発展させていくことが可能だと考えている。

                    本橋 恵一(環境ジャーナリスト)

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