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2.特集 自治体の環境・エネルギー政策

 かつて、エネルギー政策といえば、国の政策ということだった。例えば、大
規模な発電所が電力会社と国によって計画され、建設される。この大規模施設
に依存したい住民もいれば、反対する住民もおり、しばしば地元住民は分断さ
れてきた。
 しかし、近年、電力については大きな需要の伸びはなく、また、地球温暖化
防止の観点からもエネルギー消費の抑制が主張されている。加えて、効率的な
エネルギー供給システムとして分散型発電システムが注目され、とりわけ自然
エネルギーは地方独自のエネルギーとして期待がかけられている。また、地方
分権が主張され、同時に地方への公共投資が減少する中、地方はどのような地
域振興策を立案していくのかが問われるようになった。
 こうした状況において、地方自治体が特色ある環境・エネルギー政策を打ち
出すことは、極めて重要なものとなっている。
 今回は、長野県飯田市、東京都、岩手県からそれぞれレポートをお送りする。
また、別の視点として、今後、介護保険制度の改正や医療改革などの下で、地
域における医療・介護の視点に立ったまちづくりが進められる方向だという。
こうしたまちづくりと自然エネルギーによるまちづくりをつなげることも、考
えてみたい。

1)「飯田市新エネルギー省エネルギー地域計画」
       原 亮弘(おひさま進歩エネルギー有限会社 代表取締役)

 飯田市は、長野県の最南端伊那谷の中央に位置し、市の東寄りを北から南へ
天竜川が流れ、雄大な山々に囲まれた自然豊かな人口約10万人の地方中核都市
です。10月1日には、南アルプスに抱かれ神の里とも言われる遠山郷にある、
南信濃村・上村と合併します。
 飯田市は「環境文化都市」として環境に対する取り組みに非常に熱心であり、
飯田市独自の飯田市環境基本計画「21'いいだ環境プラン」を平成8年に策定し、
様々な環境問題に対して包括的な取り組みを行っているともに、平成14年には
市全体が排出する温室効果ガスの総排出量を、1990年に対し10%削減するとい
う環境目標を掲げています。
 その目標達成のためにエネルギー問題にも熱心に取り組んでおり、2004年に
温室効果ガス排出抑制に関する具体的な実行計画として、「飯田市新エネルギ
ー省エネルギー地域計画」を通して、削減すべき温室効果ガス66,103トン-二
酸化炭素換算/年について、省エネルギーの推進と新エネルギーの利用におい
て5%ずつ削減すると定めました。具体的には、グリーンエネルギー自動車、
ペレットストーブやボイラー、その他新エネルギーの利用促進を行っています。
特にその中でも、太陽光発電設置の普及を循環型まちづくりのリーディング事
業として位置づけています。スタートした平成8年以降導入目標を実績が上回
り、平成12年度普及実績は飯田市内全世帯の1.24%で全国トップであり、平
成22年には30%の普及を目指すこととしています。太陽光発電システムを推
進してきた市が独で行った制度を紹介すると、太陽光発電の導入を地域レベル
で進めるため、システムを設置する市民を対象にした無利子の融資制度を設け、
国の補助制度に上乗せする形で、200万円まで融資し、利子を市が負担しまし
た。今年度は10万円を限度にKW当たり3万円を補助しています。今までの活
動が認められ、太陽光発電システム推進活動に対して地球温暖化防止活動大臣
表彰を受賞しました。飯田市は、たいへん日照時間の長い地域であり、太陽熱
温水器の普及率は世帯数の30%を超え、生活者が太陽の恵みを受け、太陽のあ
りがたさを実感しています。
 また、近年、「地球温暖化対策の推進に関する法律(温暖化対策推進法)」に
基づき、「飯田市環境協議会」が組織されました。「飯田市環境協議会」は、飯
田市民、行政、事業者のパートナーシップ会議として、「飯田市新エネルギー省
エネルギー地域計画」の取り組みを進行管理し、地域一丸となって地球温暖化
対策と循環型街づくりに取り組むことを目的としています。飯田市が環境省よ
り受けている「環境と経済の好循環のまちモデル事業(平成のまほろば事業)」
の交付金は、今年度より飯田市に替わって飯田市環境協議会が受け入れること
となりました。平成のまほろば事業では3年にわたり合計約5億円の補助金を
交付し、当補助金の事業としてはペレットボイラー、ペレットストーブ、省エ
ネ住宅、太陽光発電、商店街ESCOの個別設備、自然エネルギー大学校の設
立等を具体的に行っています。
「おひさま進歩エネルギー有限会社」はまほろば事業の実施会社として、当補
助金を受けると共に市民出資(匿名組合)と併せて、市民共同発電所として太
陽光発電装置の設置および、商店街ESCOの実施に取り組んでいます。太陽
光発電事業は合計約1億3千万円のプロジェクトであり、本年3月に設置を完
了し、飯田市内38箇所(補助対象は37箇所)の公共的な施設の屋根に設置さ
れた合計208kWの太陽光発電装置から、年間約23万kWh/年の発電、二酸化炭
素34280kg(炭素換算)の削減が予想されています。商店街ESCOは、ただ
いま取り組み中であり、同様に市民出資と補助金を合わせた合計2億7千万円
のプロジェクトであり、削減電力量は約200万kWhを予測しています。

        原 亮弘(おひさま進歩エネルギー有限会社 代表取締役)
(飯田市のプロジェクトについては、7.プロジェクトフラッシュの記事もご
参照下さい)


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