上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
4.レポート「日米の政策評価・交流プログラム」
                      大林ミカ(ISEP副所長)

7月24日から30日まで、京都と東京で開催された米日財団主宰の第五回日米
リーダーシップ・プログラム2005に参加した。このプログラムは、日本と米国
のあらゆるセクターで活動している人々を集め、一週間にわたって朝から晩ま
でのセッションを設け、さまざまなイシューを取り上げ泊まり込みで議論する
というものである。全体では二年間のプログラムで、日本と米国それぞれ20
名の参加者と日米関係の識者を招いて、日本と米国で合宿が行われる。

議論される対象は日米間の問題に限らない。今年は、医療保障制度、中国問題
(市場経済の発展、日中関係など)、企業の社会的責任、北朝鮮、環境、イラク
問題や女性の社会進出などがセッションとして設けられたが、このような社会
政策的な事柄だけではなく、著名なアーティストやスポーツ選手が参加者とな
る年もあり、参加者は日頃の専門とはまったく異なる分野の集中的なディスカ
ッションを行うこととなる。今年の参加者は、米国側では、アラスカ州議会議
員、米空軍少佐、米国通商部弁護士、フリーランスジャーナリスト、ボーイン
グ社製造部部長などで、日本側参加者も、国会議員やジャーナリスト、省庁、
大手企業からと多岐にわたった。

環境問題に直接関連して活動する参加者は今回いなかったが、北朝鮮の核問題
やCRSなど、エネルギーと環境に深く関連する事柄も議論された。特に北朝
鮮問題は六者協議が行われている最中でもあり、こちらの期待も高まったが、
現役の米陸軍大佐による北朝鮮の軍事状況と核開発についての報告は、子細情
報として有益なだけではなく、あくまでも個人としての立場ではあるが実際に
現場感覚としての意見を聞くことができるのは貴重である。また、自らも初年
度の参加者である河野太郎氏がチェアを行った議員セッション(自民より田村
耕太郎、民主より達増拓也、今年の参加当事者である古川元久の各氏が参加)
では、靖国、郵政、女性天皇、BSEなどを巡り、率直な意見交換が行われ、
大いに刺激的だった。初日に行われた日本政策研究の第一人者であるジェラル
ド・L・カーティス:コロンビア大学教授の講演が、常日頃環境問題でも感じ
ている「根本的な日本の政策イニシャティブの不在」を論じて大変興味深いも
のであったこと、さらには米国側参加者のほとんどが立場にかかわらず、大変
リベラルな意見とともに真摯に議論に参加していたことに感銘を受けた。

プログラムの本来の目的は、人そのものを知り交流することにより、あらゆる
意味で重要である日米間の交流を促進するというものである。参加者それぞれ
の分野も政策的意志やモチベーションも活動形態も違い、もちろん意見も相違
している。交流の成果もすぐに現れるものではないだろうが、日本にとっての
米国の存在とその他の国々との関係における日米関係の重要性をを改めて認識
できたし、企業経営コンサルティングの第一人者たちとのディスカッションの
刺激や、今回の人脈の拡がりなどを軸に、今後の自らの活動分野を再考してい
きたいと思う。大いに知的刺激に満ちた一週間を過ごせたことを、今年度参加
者を含めた関係各位に感謝したい。

米日財団:http://www.us-jf.org/

                      大林ミカ(ISEP副所長)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://isepseenarchive.blog88.fc2.com/tb.php/156-85f087e6
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。