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4.「コンテクストの中のグリーン電力
  (グリーン電力パートナーシップ・メールマガジン編集長)本橋 恵一

 4月号で、日本自然エネルギー株式会社社長の正田剛氏よりご寄稿をいただ
いた。それに応じるというわけではないが、グリーン電力ビジネスに対する、
別の見方を提供したいと思う。

 以前、エネルギー業界誌の記者をしていたとき、電力会社の方と何度か、ブ
ランドのことを話題にしたことがある。例えば、新規事業を行うにあたって、
「地域のリーディングカンパニーである電力会社の信頼のブランドがあるから、
とりあえずお客様に話は聞いてもらえる」、あるいは、「介護事業においては、
電力会社はまったく実績がないわけですから、ブランドは役に立たないんです」
などなど。その後、幾度もの不祥事によって、自らが言う電力会社の「信頼の
ブランド」がどうなっていったかは、ここでは問題にはしない。ただ、ブラン
ドの価値というものは、消費者と共有することではじめて存在するものだとい
うことはおさえておきたい。それは、前述の例で言えば、介護サービスを提供
するというコンテクスト(文脈)の中で、電力会社のブランドがどう位置付け
られるのか、ということになる。

 さて、グリーン電力パートナーシップというプロジェクトを通じて、いろい
ろな企業や自治体の方とお話させていただいた。そうした中で感じたことの一
つが、グリーン電力とブランドの類似ということだった。
 グリーン電力、すなわち自然エネルギーによる電力は、使えばそれでいいと
いうことではない。企業としてそれなりの見返りだって必要だろう。現時点で
は、二酸化炭素排出削減の方法として、排出権取引よりも高く、導入が予想さ
れる環境税の税率よりも割高だ。もちろん、将来のことはわからない。とはい
え、こうしたグリーン電力を導入するにあたっては、それぞれの企業において、
いろいろな理由がある。環境保全対策は当然のこととして、それをさらに進め
ていく姿勢を示したり、消費者にアピールする手段として導入したりというこ
とになる。
 例えば、グリーン電力証書付きの分譲住宅においては、「暮らしと環境を重視
した住宅」というコンセプトを強化するために、グリーン電力が導入されたと
いえよう。ESCO事業においてグリーン電力証書というサービスも選択肢に
含まれるようになったというのも、「省エネ」ではなく、「環境保全」をメイン
にしたい需要家のためということになる。

 実は現時点で割高なグリーン電力は、「企業における環境保全に取り組むと
いうコンテクスト」を強化し、「グリーン電力」というアピールしやすいものに
よって、「その価値を共有する」ということで、導入されているのではないだろ
うか。全ての事例がそうだとは思わないし、ブランドそのものやブランド戦略
に対する理解というものを、日本の企業がどれだけ持っているのかということ
はさておいて。それでもなお、「グリーン電力」というものが、ラベル化するこ
とで、消費者と価値を共有できる、というのは、ブランドと似ていると思う。
逆に言えば、グリーン電力の価値というのは、消費者と共有することで発揮さ
れるのではないか、ということである。
 さらに、グリーン電力の消費者と共有できるという性質においては、「ではど
のようにして消費者に訴え、共有していくのか」という議論が発生し、企業を
活性化させた事例にも出会った。こうした議論もまた、ブランドと同じもので
ある。そして単なるブランドと違うのは、企業の社会的貢献・企業と消費者に
よる社会の変革につながっているということになる。

 およそ、企業の方々からうかがったグリーン電力の話から、そんな感触を感
じたし、そのレポートは、グリーン電力パートナーシップのトピックスとして
アップしてあるので、ご覧になって下されば幸いである。

グリーン電力パートナーシップ
http://www.greenpower.jp

  (グリーン電力パートナーシップ・メールマガジン編集長)本橋 恵一


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