上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
5. プロジェクト・フラッシュ
(ISEPが内外で取り組む活動からトピックスを紹介します。)

<< Sustainable Networking/ネットワーキング >>
国際シンポジウム「自然エネルギー2005:ボンから京都、そして中国へ」
 「アジア太平洋みどりの京都会議2005」関連イベント
 ハインリッヒ・ベル財団(ドイツ)、ISEP共催
         レポート 石森由美子、中野希美、佐々木育子(ISEP)

去る2月11日(祝)に開催した自然エネルギー国際シンポジウムの紹介をする。
当日はアジア太平洋地域からの招待者(多くは緑の党メンバー)と一般聴衆合
わせて300人以上が会場を埋め尽くした。第1部は「なぜ自然エネルギーが必
要か?」第2部は「自然エネルギー:各国の経験より」、第3部は「自然エネル
ギー:国際的プロセスと戦略」についてスピーカーが報告を行った。会場から
は盛んに質問が寄せられ、政策、技術、援助のあり方などについて活発な意見
が交わされた。

第1部の冒頭ではオーストラリア「緑の党」のブラウン議員が「気候変動は人
類最大の脅威」と訴え、アジア太平洋地域での自然エネルギー取り組みを強化
すること、海外投資・援助における自然エネルギー比率を高めるよう政府に働
きかけることを提案した。続いて気候ネットワークの浅岡代表は、21世紀まで
に世界全体で「50%の温暖化ガス削減が必要」と説明した。特に日本のCO2排
出量の80%を企業・公共系が占めているにも関わらず自主努力に委ねられてお
り、自然エネルギー拡大のための政策が乏しいと指摘した。そしてISEP飯田所
長は、経産省の政治的圧力によってRPS法が成立した経験を政治からの教訓と
して述べた。RPS法の結果として風力やその他の自然エネルギー技術市場が縮
小していると指摘。「自然エネルギーは民主主義によってのみ実現可能」と不透
明な行政的決定プロセスを批判した。一方で日本風力ファンドによる市民風車
やエコロジー金融商品、自治体による政策といった新たな取り組みも紹介され
た。

続いて第2部では、ドイツ環境開発フォーラムのユルゲン・マイヤー代表が、
太陽光や風力に恵まれていないドイツで自然エネルギーが拡大した背景を紹介。
国会議員が産業界の利害にとらわれず超党派で固定買取価格制度法を成立させ
たことを強調した。しかし半面、政府は毎年20億ユーロを石炭への補助金に費
やしているとし、ドイツのエネルギー政策に影の部分もあることを忘れてはい
けないと指摘した。 続いてグリーンピース・インターナショナルのレッド・
コンスタンティーノ氏が、フィリピン政府は世界で最大の地熱エネルギー生産
国となり、南西アジアでの風力発電の最大生産者となる計画であることを紹介
し、最後に韓国の自然エネルギーNGOネットワーク代表のチェ・ヨル氏が、市
民運動が政府のエネルギー政策変換に大きな影響を及ぼした経験を紹介した。
氏は今韓国では国を挙げてCO2を排除し、自然エネルギーを推進しよういう動
きが活発化していると述べ、「人間が自然を捨てれば、自然も人間を捨てるとい
う言葉がある。私たちも自然を生かしていかなくてはならない」と締め括った。

第三部でハインリッヒ・ベル財団のウンミュシッグ氏は、ボン会議が生んだ国
際行動プログラムの実施に向けた各国の足並みはまだ不揃いであり、国際的な
ネットワークの構築が不可欠だと主張。さらに、中国国立自然エネルギー開発
研究所の王氏によると、経済の急成長を遂げる中国にとって、エネルギー需要
の確保は現在の重要課題であり、新自然エネルギー法は、自然エネルギー開発
のための重要な政策の要となると述べた。最後に、自然エネルギーの国際的促
進にとって、ボン会議の国際行動プログラムの実施状況のモニタリングが会議
の成功を担保すると、ドイツのエコ研究所フリッチェ氏が訴えた。ボンから京
都、そして中国へ。飯田所長は最後に「未来を作るのは一人一人の意思。それ
を持って中国で再会したい」と呼びかけた。

本シンポジウムでは、NGOや市民団体が政治を動かし、自然エネルギー拡大へ
の歩みを大きく前進させる可能性の大きさを改めて感じた。また自然エネルギ
ーの名の元に廃棄物や大規模水力発電のためのダム開発が行われている問題、
国の擁護を受ける化石燃料産業との不当な競争など克服すべき政策課題が共有
された。そしてボン会議後の行動計画のフォローも提案され、次の中国会議へ
向けた力強いモメンタムを会場が共有できたことは、本会議の大きな成果であ
ろう。
         レポート 石森由美子、中野希美、佐々木育子(ISEP)


----
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://isepseenarchive.blog88.fc2.com/tb.php/120-ac19a23f
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。