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2. 特集「発効する京都議定書
 2月16日、ほんとうにようやくのことで、京都議定書が発効する。これは気
候変動問題への人類への対応ということでは小さな一歩かもしれないが、最初
の一歩でもある。
 今回は、京都議定書発効をめぐって、環境省の清水康弘氏とWWFJapanの
鮎川ゆりか氏から寄稿を頂いた。大林ミカISEP副所長のCOP10の報告と合わせ
て、特集記事としてお送りする。


京都議定書の発効に寄せて」
             清水康弘(環境省地球環境局地球温暖化対策課長)

 京都議定書を評して「不思議な生命力のある国際合意」と言った人がいる。
たしかに、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約の第3回締約国会
議(COP3)で京都議定書が採択されてから、京都議定書が発効するまでの
道のりは決して平坦なものではなかった。

 米国では2001年にブッシュ政権が誕生して京都議定書からの離脱を宣言
した。にもかかわらず、京都議定書の実施のためのマラケシュ合意が成立し、
我が国も2002年に議定書を批准した。

 また、EU各国のみならず、東欧諸国、カナダ、ニュージーランドも京都議
定書に批准し、多くの途上国も批准した。ロシアについても、2002年の南
アフリカのヨハネスブルグで開催された「持続可能な開発に関する世界サミッ
ト」(WSSD)の場で京都議定書への参加を表明した。にもかかわらず、ロシ
アが京都議定書を様々な課題とリンクさせたことにより、世界は2年間も京都
議定書の発効を待つことになった。

 こうした状況の中で、一時は、「京都議定書は死んだ」とまで言われたのだっ
た。しかし、この京都議定書が不思議な生命力で「生きながらえた」のは、2
つの大きな要因があったからではないかと、私は感じている。

 第一に、世界各国で地球温暖化問題に関心を持ち続け、抜本的な対策が必要
であると信じ続けた人々の存在である。こうした人々は政府機関、研究機関、
企業、NGOなど広く存在し、機会があるごとに対策の必要性についてアピー
ルをし続けているし、今後とも、こうした人々の活動は拡大していくのであろ
う。

 第二の、そして、最大の要因は、やはり地球の気候自体の変化と思う。一昨
年のヨーロッパを襲った熱波や洪水では、多くの死者が出た。昨年の日本では、
猛暑と台風に見舞われ、それまでの異常気象の記録を塗り替えた。これらのこ
とは、あたかも、地球自身が人類に対して京都議定書を早く発効させてくれと
悲鳴を上げているかのようにも感じられる。

 こうした関心ある多くの人々の活動に支えられ、また、実際の気候の変化の
予兆を背景として、京都議定書の「不思議な生命力」が今花開こうとしている。
2月16日は、京都議定書の発効の日だ。難産の子はよく育つとの喩えもある
が、京都議定書をいかに実効性のある枠組として育てていくことができるかは、
今後の私たちの努力にかかっている。

             清水康弘(環境省地球環境局地球温暖化対策課長)

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